患者サロン&ウィッグ相談会を開催しました(2024年7月)
実施日:2024年7月13日(土)
開催場所:高崎市総合福祉センター
7月のウーマンキャンサーネットサロンは、新しい方6名が参加されて、総勢15名の賑やかなサロンになりました。
また、後半には、1月に続いて病院附属の美容室にお勤めの猪俣さんによるウイッグの手直し会及びウイッグ相談会を開催し、女性がん患者にとって心おきなく話せて、ためになるサロンになりました。
■今月からウェルカムボードでお迎えしています

【できないことを考えるのではなく、やりたいことを考えよう!】
参加者の皆さんは、治療中の方や経過観察中の方が多く、新しく参加された方は厳しい治療真っ只中の方がほとんどで、現在の治療の様子や、つらく思うこと、これからの不安についてお話くださいました。厳しい治療や再発転移を繰り返す中で自分なりに考えたことをそれぞれがお話し下さる中、辛いこと・不安なことが多い毎日の中で「できなくなったことは多々あるけど、今、何がやりたいか、やりたいことのリストを作ってみよう」というお話になりました。
- 手がしびれて食器を落としてしまう→落としても割れない食器に変えよう
- 物忘れが多くて困る→薬のせいだから仕方がない。大事なことはメモをしておこう
など、笑顔の中、様々な意見が飛び出しました。
会の後半はがん種別で2グループに分かれて話す時間とし、少人数のグループに分かれることにより、より具体的なお話をすることができました。

猪俣さんによるウイッグ相談会の中での質問より
- 医療用ウイッグと普通のウイッグにはどんな違いがあるのですか?
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医療用ウィッグと普通のウイッグとの明確な違いははありません。
「医療用ウィッグ」として売られているものは、おしゃれ用ではなく日常的に使用するので、通気性や快適さなど、長時間使用することを前提に作られています。 - 脱毛しないといわれている抗がん剤を使っているのだけれど、最近髪が抜けて心配。
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その人それぞれで違うので、皮膚科の先生に毛根の様子を見てもらうとよいですね。
- ウイッグはどのくらいもちますか。
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使用頻度や使用環境などでも変わってきますが、1年~1年半使うものとして考えてください。

個別相談ではプライバシーの守られた別室でご対応いただくことができ、それぞれ自分のウィッグを持ち込み、気になるところ、そして自分では気になると思っていなかったけれど、アドバイスを頂くことで自分に自信がもてるようになるなど、一人ひとりの相談に乗っていただきました。

【転ばない歩き方の工夫】
がん患者は、抗がん剤の影響で足の裏が痺れて、ついつい小股でよちよち歩いてしまいます。
それではかえって転びやすくなってしまうので、東京のある病院で、歩き方の指導を受けた参加者の方が指導内容を披露しながら実践してくださいました。
「小股にならないよう歩くには、踵からついて足の指の付け根を下ろして歩く」と説明しながら実践してくださいました。
参加者は一緒に実践してみて「なるほど歩きやすい」と、笑顔で歩く練習をしていました。
【自分だけが違うと思ってた。話せてよかった】
今回も初参加の方皆さんが、「がんになって初めて、自分の状況や気持ちを話すことができた。」と話してくださいました。
「元の自分には戻れない、自分だけ違うと思って、一人で落ち込んでいました。」
新しく参加された方々が、最後に話してくださった感想です。
新しく参加された方々は、他の参加者の方と話しているうちに、自分一人だけではないんだ。みんなもそうなんだ」という考え方に変わっていったようでした。
「体調がすぐれなかったため参加を悩んでいたが、参加してよかった。」
とお話しくださった方もいらっしゃいました。
「一人で悩まず、同じがんの仲間と話してみませんか。きっと心が軽くなり、自分らしい道が開けてきますから・・・」
次回ウーマンキャンサーネットワークのサロンは、9月14日(土)午後2時から開催です。気軽にご参加ください。